これ以上、俺は何を失えば
心は許されるのだろうか。
どれほどの痛みに耐えれば、
もう一度お前に会えるのだろう。
季節よ、これ以上、うつろわないでくれ。
お前と過ごした、ふざけあった日々。
先生に叱られながらも、
“これが終い”
お前との日々を数える度、お前への想いが強まっていった。
喧嘩したときは、いつも俺が先に折れた。
だがそんなお前の性格が、もっと愛おしくさせた。
…あの短すぎる日々の記憶に足を取られ、俺は次の世を選ぶことが出来ない。
分かっていたはずなのに…次の…俺が迎える世には
お前が傍に居ると思っていたからだ。
俺の次の世は、お前の為に有るものだったから…。
いつでも、探している。
歩く道、走り抜ける山々、
この世の何処かに、お前が居ることを信じて。
…以蔵。
いつでも、どんな時でも探してしまう。
貴方の温もりを、貴方の影を。
駅のホームの向かい側、猫が居る路地裏のなか、
…こんな所に、いるはずもないのに。
信じて歩いていれば、きっといつか、会える気がして…。
願いが、もしも叶うなら
『今すぐ、君のもとへ…』
出来ないことなんて、もう何も無い。
私の、 俺の全てをかけて、
“抱き締めてみせるよ。”
寂しさを紛らわせる為だけなら、
花街を歩いている遊女でも良いはずなのに。
星が空から落ちてしまいそうな宵だから、
己を偽ることができない。
…今宵見上げたこの夜空は、
遠く離れた未来のお前が見上げた空まで
繋がっているのだろうか。
季節よ、これ以上、うつろわないでくれ。
あの日々が、遠く離れてしまうから…。
やっぱり今日も、探してしまう。
貴方の面影、貴方の優しさ。
信号前の交差点、
夢のなか。
こんな所に、いるはずも無いのに…。
もしも奇跡が起こるなら、今すぐ、お前に見せたい。
新しい朝、これからの俺の…世。
そして、聞かせたい。最後まで言えなかった、
“好き”という言葉を…
「おいっ、お前、そこで何をしている?」
...
....
.....
「以蔵、風車がいっぱい…。」
「…こんなに沢山の風車、初めて見た。」
夏の想い出が、まわる。
初めてお前と出会ったあの日、
初めて夏祭りへ行ったあの夜。
それなのに、
「お前っ…‼」
ふいに消えてしまった、鼓動。
お前の、面影。
温もり、優しさ、笑顔、
全て抱き締めていたかった…
「やっぱり、今日も。」
いつでも探してしまう。
どこかに、貴方の姿を…
大人になって…
あれから何年経っていても、友達と出かけた明け方の桜木町でも。
木々から漏れ出す木漏れ日にさえ、
貴方の欠片を探してしまう。
…もう、貴方はいないんだって、
どこを探しても、貴方には会えないって分かっていても。
…もしも願いが叶うなら、
もう一度だけでいいから、貴方に会いたい。
全てを受け止めるから。
そして貴方に聞いて欲しい。
私は、これだけ変われたんだよって、
もう、わがままだなんて…頑固なんて言わせない。
もしも奇跡が起こるなら、今すぐ貴方に見せたい。
新しい日本の朝。これからの私…。
「以蔵……。」
そして言えなかった、
「好きだよ。」って…
いつでも探してしまう。
何処かに、お前の笑顔を…
馴染みの甘味処、
こんな場所にいる筈も無いのに。
…もしも、俺の命が繰り返すならば
何度もお前の傍へ。
俺がほしい物など、もうなに一つ無い。
お前の他に、大切なものなど…
・・・
カラララ…
「ん…?」
ふと目をやると…
机の上に立てかけた風車が、
音を立てて回っている。
「…お前に、やる。」
…あのときの風車は、
貴方の痕跡を残すように
今でも、回り続けているよ。
『ずっと、好きだった。』
暖かな風のなか、
私の呟きは風車の音と重なり、
遠い空へ吸い込まれていった…
心は許されるのだろうか。
どれほどの痛みに耐えれば、
もう一度お前に会えるのだろう。
季節よ、これ以上、うつろわないでくれ。
お前と過ごした、ふざけあった日々。
先生に叱られながらも、
“これが終い”
お前との日々を数える度、お前への想いが強まっていった。
喧嘩したときは、いつも俺が先に折れた。
だがそんなお前の性格が、もっと愛おしくさせた。
…あの短すぎる日々の記憶に足を取られ、俺は次の世を選ぶことが出来ない。
分かっていたはずなのに…次の…俺が迎える世には
お前が傍に居ると思っていたからだ。
俺の次の世は、お前の為に有るものだったから…。
いつでも、探している。
歩く道、走り抜ける山々、
この世の何処かに、お前が居ることを信じて。
…以蔵。
いつでも、どんな時でも探してしまう。
貴方の温もりを、貴方の影を。
駅のホームの向かい側、猫が居る路地裏のなか、
…こんな所に、いるはずもないのに。
信じて歩いていれば、きっといつか、会える気がして…。
願いが、もしも叶うなら
『今すぐ、君のもとへ…』
出来ないことなんて、もう何も無い。
私の、 俺の全てをかけて、
“抱き締めてみせるよ。”
寂しさを紛らわせる為だけなら、
花街を歩いている遊女でも良いはずなのに。
星が空から落ちてしまいそうな宵だから、
己を偽ることができない。
…今宵見上げたこの夜空は、
遠く離れた未来のお前が見上げた空まで
繋がっているのだろうか。
季節よ、これ以上、うつろわないでくれ。
あの日々が、遠く離れてしまうから…。
やっぱり今日も、探してしまう。
貴方の面影、貴方の優しさ。
信号前の交差点、
夢のなか。
こんな所に、いるはずも無いのに…。
もしも奇跡が起こるなら、今すぐ、お前に見せたい。
新しい朝、これからの俺の…世。
そして、聞かせたい。最後まで言えなかった、
“好き”という言葉を…
「おいっ、お前、そこで何をしている?」
...
....
.....
「以蔵、風車がいっぱい…。」
「…こんなに沢山の風車、初めて見た。」
夏の想い出が、まわる。
初めてお前と出会ったあの日、
初めて夏祭りへ行ったあの夜。
それなのに、
「お前っ…‼」
ふいに消えてしまった、鼓動。
お前の、面影。
温もり、優しさ、笑顔、
全て抱き締めていたかった…
「やっぱり、今日も。」
いつでも探してしまう。
どこかに、貴方の姿を…
大人になって…
あれから何年経っていても、友達と出かけた明け方の桜木町でも。
木々から漏れ出す木漏れ日にさえ、
貴方の欠片を探してしまう。
…もう、貴方はいないんだって、
どこを探しても、貴方には会えないって分かっていても。
…もしも願いが叶うなら、
もう一度だけでいいから、貴方に会いたい。
全てを受け止めるから。
そして貴方に聞いて欲しい。
私は、これだけ変われたんだよって、
もう、わがままだなんて…頑固なんて言わせない。
もしも奇跡が起こるなら、今すぐ貴方に見せたい。
新しい日本の朝。これからの私…。
「以蔵……。」
そして言えなかった、
「好きだよ。」って…
いつでも探してしまう。
何処かに、お前の笑顔を…
馴染みの甘味処、
こんな場所にいる筈も無いのに。
…もしも、俺の命が繰り返すならば
何度もお前の傍へ。
俺がほしい物など、もうなに一つ無い。
お前の他に、大切なものなど…
・・・
カラララ…
「ん…?」
ふと目をやると…
机の上に立てかけた風車が、
音を立てて回っている。
「…お前に、やる。」
…あのときの風車は、
貴方の痕跡を残すように
今でも、回り続けているよ。
『ずっと、好きだった。』
暖かな風のなか、
私の呟きは風車の音と重なり、
遠い空へ吸い込まれていった…
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